多くの企業や学校で、eラーニング=LMS(学習管理システム)を導入することで教育改革が進むと考えられています。
しかし、実際には「動画をアップしただけ」「管理が面倒」「効果が見えない」といった声も少なくありません。
では、なぜeラーニングで成果が出ないのでしょうか?
eラーニングの失敗例に共通する「ある勘違い」
LMS導入だけで満足してしまう
LMSはあくまで「箱」。どれだけ高機能でも、中身=教育設計が不十分であれば効果は期待できません。
以下のようなケースはよく見られます。
- とりあえず動画を格納しただけ
- テストやレポート課題がない
- 修了者は多いが、現場では何も変わらない
このような状態では、“やった感”だけで終わるeラーニングになってしまいます。
eラーニングの本来の目的は「行動変容」
eラーニングの目的は、「学んだ気にさせること」ではありません。
実際の行動を変え、成果に結びつけることです。
たとえば:
- 接客研修であれば「売上が伸びる」
- マネジメント研修であれば「離職率が下がる」
- 医療分野であれば「判断ミスが減る」
このような結果が出てはじめて、eラーニングは意味を持ちます。
成果を出すeラーニングに必要なのは「教育工学」
教育工学とは、学習の効果を最大化するための科学的な設計手法です。
単に「動画を見せる」「クイズを出す」ではなく、以下のような視点で教材を構築します。
教育工学に基づく設計の例
- 学習者の理解プロセスを設計する(インストラクショナルデザイン)
- アウトプットを促す仕掛け(レポートやディスカッション)
- 学習のモチベーションを維持するための仕組み(ARCSモデルなど)
このように、“人が動く設計”を組み込むことで、初めて「成果が出るeラーニング」が実現します。
教育工学に基づいたeラーニングを、もっと当たり前に
これからの時代、LMSは誰でも導入できます。
しかし、「学習の中身=設計の専門性」こそが、他社と差をつける武器になります。
もし今、eラーニングでこんな悩みがあれば——
- 受講者が続かない
- 成果が見えない
- 何を改善すべきかわからない
それは、教育設計から見直すタイミングかもしれません。
eラーニングの本質は、「人が変わること」。
そのためには、システムではなく、「学びの仕組み」を整える必要があります。
教育工学をベースにした設計で、受講者の行動を変え、成果につながるeラーニングを一緒に作っていきませんか?